— 6.無線のはなし —

一緒に教育訓練を受けた仲間は、半年ほどで、それぞれの赴任地に転属されましたが、その後、私だけ横浜にある関連会社で船舶向けの短波送受信機の保守訓練を半月ほど受ける事になります。

短波送受信機の保守訓練を受ける事になった理由は別のエピソードで書きますが、私は高校時代に友人の影響でアマチュア無線を部活としてやっておりましたので、その経験が、ここで生かされるとは思っておりませんでした。

 

私の高校時代は復帰前でしたので、コールサインは米国のKR8から始まるコールサインを使っておりました。

日本のアマチュア無線家は、日本語が通じる外国との交信記録としてのカードは結構な人気がありました。

しかし、沖縄県が復帰すると同時にKR8のコールサインが使えなくなる事から特に復帰前日は、最後のチャンスとばかりに、交信を始める為のコールサインであるCQを出すと全国から一斉に電波が飛び込み選局するのに苦労した記憶があります。

私達、アマチュア無線部は、復帰の日を部室で迎えており、午前零時まで交信を続けました。

多分、その日は部室に泊まったと思いますが、学校に許可をもらった記憶がありません。